いま世界中で話題になっていることなんだけど、それじゃあどうして温暖化がおきるんだろう?その原因をこれから説明していくよ。
地球の歴史
そのまえに地球の歴史をひもといてみよう。
地球は約10万年のサイクルで寒くなったり(氷期)、暖かくなったり(間氷期)を何度もくり返しているんだ。
昼間は太陽が出て暑くなるけど、夜になるとぐっと冷えて寒くなるよね。
また夏は陽の光が強いから、夜になっても昼のねつが残ってなかなか気温が下がらない。
ぎゃくに冬は日差しがよわいから、昼でも気温が上がらず雪が降ったり、夜になるとさらに寒くなって氷がはったりする。
地球もおなじで太陽の光の大小で、温度のバランスをとっているんだよ。
まわるコマの軸(じく)
地球は南極と北極を軸(じく)にしてまわって(自転)いるのは知ってるよね。それで昼と夜ができるんだ。
学校の理科でならったとおもうけど、その軸が太陽にたいして垂直(まっすぐ90°)じゃなく、ちょっと傾いているんだ。
それで夏と冬があるんだけど、地球そのものにも10万年という周期(しゅうき)で夏と冬があるんだ。
ちょうど回っているコマの軸がびみょうにブレるように、地球の軸もじつは微妙にブレているんだ。
そのブレが地球が太陽から受けるエネルギーを少しずつ変化させ、約10万年という長いじかんをかけて氷期をつくりだすんだ。
氷期(ひょうき)とは
氷期とは地球上の陸地のおおくが雪や氷でおおわれ、冬のように寒い次期がながくつづく時代のこと。
マンモスなどの寒さに強いものだけが生き残れる、生物にとっては非常にきびしい環境(かんきょう)なんだ。
その氷期が一番さいごに終ったのが約1万年前っていわれているんだ。次の氷期がくるのは、よほどのことがない限りは9万年後。
でも昔には巨大な隕石(いんせき)の衝突で、その煙や雲が地球を何年もおおって冷えきって恐竜が絶滅したって話しもあるんだ。
でもまあ、いまのところ心配はないってこと。
氷期と氷河期はおなじ?氷河時代は?
ここでよくまちがえたり、混同(こんどう)しやすいのが「氷河期(ひょうがき)」と「氷河時代(ひょうがじだい)」。
氷期と氷河期はおなじ意味で、地球上のほとんどが氷や雪でものすごく寒い時期のこと。
「氷河時代」とは氷期と暖かい間氷期とがくり返される時代全体を表すことばなんだ。
氷河時代と氷河期を混同(こんどう)しやすいので、さいきんでは氷河期を氷期ということが多いんだよ。
間氷期(かんひょうき)とは
それじゃ今はどんな時代かっていうと、最後の氷期から次の氷期までのあいだ、間氷期なんだ。
地球がひかくてき暖かく、生物にとっては過ごしやすい良い環境の時代。
でも間氷期のあいだも数10年〜数100年のサイクルで、氷期ほどではないけれど寒くなったり暑くなったりをくり返しているんだって。
いちばん温暖化したのは5千年くらいまえ、日本では縄文時代(じょうもんじだい)。
気温はかなり高くなり、南極や北極の氷もとけて海面が4〜10mあがって、今の東京はほとんどが海だったんだ。
それがいったん冷えておちつき、南極や北極の氷もふっかつして元に戻ってるのが今なんだ。
暖かくなるスピード
いままでの地球の歴史からすると、約1万年で4~7℃気温があがっていたんだ。
ところが最近の気温の上昇のスピードはその何倍もあり、ちょっと異常だっていうんだ。
これはいままでの太陽の光の変化だけじゃ説明がつかない。ほかに原因があるはずだっていうのが、いま世界中で問題になっている地球温暖化なんだ。
地球は特殊(とくしゅ)な天体(星)
月では昼は太陽の熱で温度はなんと110℃、夜は冷えてマイナス170℃にもなるんだ。
火星でも同じように昼と夜では温度差が100℃くらいあって、とても人間が住める環境じゃない。
つまり熱くなりやすく冷めやすいので天体(星)じたいに熱はこもらない。
ところが地球は反対に熱くなりにくく、冷めにくいんだ。つまり宇宙の中で地球はとっても特殊な天体(星)なんだ。
そのわけは水(海)と空気があるから。
とくに空気が地球のまわりを膜(まく)のように囲んでいて、太陽の熱をやわらかくするから昼でも月のようには熱くならないんだ。
また夜にも海にたまった熱や、空気が毛布のように地球を包んで冷めるのをふせいでいるんだよ。
地球を温めるもの
ところが空気の中にCO2(炭酸ガス)がふえると、温室効果(おんしつこうか)って現象(げんしょう)をおこす。
温室はガラスやビニールでまわりをかこって、夜でも冬でも中はあったかいよね。
この温室効果で地球の中に熱がこもり温暖化になる。つまりCO2(炭酸ガス)が地球温暖化のおもな原因だっていうんだ。
CO2(炭酸ガス)って?
人や動物の呼吸するときに、はきだすのがCO2(炭酸ガス)なんだ。
そのほかにCO2を出すのは、ものが燃えるとき、とくに石炭やガソリン、石油が燃えるときにいっぱい出るんだ。
文明の発達とともに、自動車や火力発電所(かりょくはつでんしょ)、工場が世界中にたくさんできて、どんどんCO2がふえてきてしまったんだ。
このままじゃ将来(しょうらい)地球温暖化がすすんで、大変なことになる。
だから今のうちに、CO2をできるだけ増やさない努力を世界中で協力してやろうとしているんだ。
エコ(ECO)〜クリーンエネルギー
最近よくきくエコカー、ガソリンはいっぱいCO2をだすので電気や水素で走るようにしようってのがエコカーだ。
でも電気をつくるにもエネルギーが必要。
石油をもやす火力発電をへらし、水力や風力、太陽電池での発電を増やそう。また省エネの電化製品もおおくなってきたよね。
このようにエコとかクリーンエネルギーってのは、すべて地球温暖化のおもな原因のCO2(炭酸ガス)をへらす対策(たいさく)なんだよ。
まとめ
ここまで地球温暖化の原因はおもにCO2(炭酸ガス)だってはなしをしてきました。
でも原因は他にもあるって学者もたくさんいるんだ。
ニュートンが重力を発見したのが、リンゴが木から落ちるのをみておもいついたように、
常識(じょうしき)と思われていたことに疑問をもつことから科学の大発見がうまれるんだ。
みんなももういちど常識をみなおして地球温暖化の原因を発見してみてはどうかな