心理学の平均値とは〜心理学の本質を0から誰でもわかるように説明する。プロの心理学部出身者に聞いてみたよ

「心理学やってるってことは、人の気持ちわかるの?」 心理系学部の学生ならば、一度は言われたことがあるのではないでしょうか。

某メンタリストの方の影響で世間からもそう見られがちな心理学。何年か前には、プロファイリングがテーマの刑事ドラマがテレビ欄を染めたこともありましたね…

かと言って、心理学の本質とは?と聞かれると、なかなか難しいものがあることでしょう。

どんなものでも、「~とは?」と問われたら、哲学的な議論にならざるを得ないような気がします。

心理学の本質って何?

心理学の本質、を記事テーマにしようとするにあたって、とある心理系学部出身の知人に相談してみました。すると彼は、学生時代に院生の人がこう言っていたという話してくれました。

その院生の方が言うには「『心理学やってるなら人の気持ちわかるの?』と聞かれたら『人の気持ちはわからないけど、平均値はわかるよ』といつも答えている」そうです。

平均値?と疑問に思う方もいらっしゃるかもしれませんが、後述するように、心理学の研究方法を考えてみると、この言葉は的を射ていると思えることでしょう。

「平均値」という言葉は、心理学の本質とかなり密接に関連していると言えそうです。

心理学の研究方法


上述したように、心理学の本質を語る上で、そもそも心理学とはどのような手法で研究されているのかについて見ていくことは避けては通れません。

またさらに先の知人の助けを借り、心理学の研究手法を解説していきます。心理学研究は、主に以下の4つのステップで行われます。

①仮説先行研究から考えて妥当で、かつ未発見のことについて仮説を立てる

②実験①で立てた仮説を検証する実験を行う

③結果②の実験結果を処理する

④結論③の結果を解釈し、仮説を検証するこのステップのうち、

②の実験に参加する被験者(最近は「参加者」という言葉が主流のようです)は、当然のことながら多ければ多いに越したことはなく、

さらに③では、得られた実験結果を統計的に処理し、④の結論のステップで解釈するための準備をします。

このうち、統計的処理がミソです。統計的に結果を処理するということは、当然のことながら「平均値」を出します。

平均値の出し方

例えば被験者の方が、ある質問に賛同するか1~5点をつけて答えるアンケート(点が高いほど賛同する)に答えたとします。

このとき当然平均点を出し、さらに場合によっては複雑な手法を用いて、妥当な結論を導いていくのです。

もちろんこのとき、10人が答えたアンケート結果と100人が答えたそれでは明らかに統計的な意義が違うでしょう。ゆえに、被験者は多いに越したことはないのです。

そう、先の知人が語った、院生の方のエピソードを言い換えるなら、その院生の方は「人の気持ちはわからないけど、『統計的に得られた、人の平均的な心・行動について』ならば多くの知識を持っている」ということなのです。

心理学って、なかなか科学的ですね…

多くの人に試すからこそ、心理学は価値がある!

というわけで、心理学とはよくあるドラマのように、人の心を読んだり、人を操ったりできるような万能性が本質にあるわけではないことがわかりました。

たくさんの人の行動パターンを記録して”ヒト”の平均値を割り出すのが心理学なんですね、!かと言って、心理学には何の価値もないのかと言われると、私はそうでもないと感じます。

心理学的知見でもって、平均したうえでの人間の行動パターンならばわかるということならば、多くの人にそれを試せば、意図した結果に近くなると言えないでしょうか。

これは株式投資において分散投資がすすめられる理由と似ています。分散投資をしていれば、ある銘柄は下がっても他の銘柄が補てんしてくれて、全体として「平均して」儲かることがあるでしょう。

ましてこれが、成長している国やその企業における株式や債券ならなおさら、分散投資で全体として儲かる可能性が高いです。

心理学の手法もこれと近く、たとえばある商品を売りたくて、顧客リストから営業をかけていくとします。

このとき、Aさんは買ってくれたがBさんは買ってくれない、などのように個人レベルでは当然売れ行きが変わります。これが先の例でいう、ある銘柄は下がったがほかの銘柄が上がっている状態です。

ここで、有効性の確かめられている心理学的セールス手法を用いて改めて、別の顧客リストから営業をかけてみると、Cさんは買ったがDさんは買わない、という状態は変わらず起こりえます。

しかしもし、心理学の手法を用いなかった場合に比べ、全体として売上が上がったのであれば、それはその手法のおかげということになるでしょう。

心理学の手法を使ったとき/使わなかったときという場合分けが、分散投資の例でいう、成長している/していない国に投資するという場合分けにあたります。

成長している国の企業の中にも株価が落ちていくものもあり、成長していない国の企業の中にも株価が上がっていくものがありますが、

個別ではなく全体として「平均して」みれば、成長している国の企業に投資する方が儲かる。

心理学もこれと同じで、目の前のある人を動かすことはできなくとも、多くの人に試せば、かなりの確率で意図した結果を得られる、というわけです。

まとめ

心理学とは何なのかは理解して頂けたと思います。ぼくなりにまとめると「人間の本質」こそが心理学の本質だと考えている。

たとえば恋愛心理学なら、それは目の前を口説くためというよりは多くの人に使ってこそなんぼのもの、というように、心理学とは多くの人を対象に応用してはじめて活きるものなのだと、私は感じています。

そうだとするなら心理学とは、多くの人を巻き込んだビッグイベントを成し遂げようとする人には有効なのかもしれません。読者の皆様、くれぐれも悪用しないように…

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