ビジネスマンに必要なスキル「ランチェスター戦略」とは実例「戦争」を用いて説明しよう!

みなさんは『ランチェスター戦略』というものをご存知ですか?「社長がそんなこと言っていたな」「そういえば、社内セミナーで耳にしたな」などと、どこかで聞いたことがあるかもしれません。

ランチェスター戦略とは、空中戦における損害量の計算法則から導き出された法則です。

第一次世界大戦中、イギリスで生まれたこの戦略は、アメリカでまとめられ、日本で完成されました。

この戦略は「営業」だけでなく、「経営」「マーケティング」「販売促進」など、あらゆるビジネスの場面で応用できます。

このランチェスター戦略は、戦争や争いの中から、「勝利する為」に生み出された考え方です。

今回は、戦争〜争いなどを実例にランチェスター戦略を解説します。

1. ランチェスターの第一法則

弓や槍、銃の打ち合いといった、一人が一人をねらい撃つことしかできないような戦いを前提にした法則が、ランチェスターの第一法則です。

このような戦いでは武器の性能が敵と味方で同じであれば、兵士の多い方が勝ちます

A軍を10人、B群を8人とします。この両軍で一騎打ち型の戦闘が行われた時、A軍は8人戦死して2人生き残り、B軍は8人全員戦死となります。

つまり、数が多い軍隊が勝つというのがランチェスターの第一法則です。

2. ランチェスターの第二法則

近代戦では、機関銃や戦闘機といった、一人が何人もの敵を相手にする武器を使った戦いになります。

このような戦闘での損害量はどうなるか。ここから導き出された法則がランチェスターの第二法則です。

A軍10人、B8軍人で、同じ性能の兵器で戦ったとします。

A軍一人の兵士がB軍から受ける攻撃量は、味方が10人だから10分の1に分散されます。

B軍は8人だから、それを8つ分受けることになります。同じくB軍兵士は、一人当たり、8分の1の攻撃を10つ受けることになります。

すると、

A軍10分の1×8:B軍8分の1×10=A軍64:B軍100

という比の関係になります。

両軍の兵士は、相手の兵士の数の2乗分の攻撃をうけることになるのです。

武器の性能が同じだとすれば、相手を全滅させる条件は、

(戦う前のA軍の兵士数)^2―(戦った後のA軍の兵士数)^2=(戦う前のB軍の兵士数)^2

となります。

すると、

(戦った後のA軍の兵士数)^2=100-64=36

となるので、B軍は全滅し、A軍は6人生き残ります。

3.二つの法則の使い分け方

武器の性能が同じであれば、兵力の多い方が勝つというのは、第一法則、第二法則に共通しています。

違いは、勝者の残りの兵士数が違うということです。だから、勝者にすれば第二法則で戦った方がはるかに有利だということになります。

一方、弱者にとっては第二法則で戦うことは避けなければなりません。弱者はまだ敵を殲滅できる可能性がある第一法則にしたがうべきです。

強者と弱者がとるべき戦法について下にまとめてみます。

強者がとるべき戦法
・敵が視界に入らないような場所を選ぶ
・一人が多数を標的にできるようにする
・接近戦を避け、遠くから攻撃する
・圧倒的な兵士の数、武器の量で、敵をかこむ
・誘導作戦で敵を散らばせる

弱者がとるべき戦法
・敵が視界に入るような場所を選ぶ
・一騎打ち型の戦いを挑む
・接近戦で戦う
・兵力を集中させ、一点集中攻撃をかける
・陽動作戦で敵をかく乱し、敵の注意を別に向ける

4.弱者が成功した例

弱者が自分たちのとるべき戦法をとって成功した例はたくさんあります。

ビッグカメラが高崎から東京に進出してきたとき、先発の業者であるヨドバシカメラやさくらがすでにいました。

そこでビッグカメラの従業員は、店内の仕事が終わった後、全員で高島平などの団地に行って、全家庭の郵便箱にチラシを投げ込みました。

このような接近戦を挑んだおかげで、ビッグカメラは成長することができました

片岡物産というトワイニング紅茶の輸入販売で成功した会社があります。

この会社がとった戦略は、①販路は高島屋のみ、②ギフト用に絞る、③形態はボックスだけ、というものでした。

このように一点集中に徹したおかげで、新規参入は難しいといわれた紅茶市場で成功したのです。

5.3つの数値目標

企業間の競争は、「市場占拠率」によって勝敗が決定します。ランチェスター戦略がビジネスに応用されるのは、まさにこの占拠率を高めるためです。

ここでは紹介しませんが、ランチェスター戦略モデル式というものからは、

①73.9%、②41.7%、③26.1%

という3つの数字が割り出せます。

73.9%という数字は、上限目標といわれるもので、この数字まで市場を占拠できれば独占状態とみていい数字です。ただしその数字以上の状態がずっと続くとは限らないことに注意が必要です。

41.7%という数字は、安全圏に入ったという目安です。トヨタや松下電器などのトップ企業のシェア率の目標は常に40%です。

26.1%という数字は、シェア争いはまだ決着がついておらず、まだまだ不安定であるという状態です。薬品業界や生命保険などがこのケースにあたります。

6.まとめ

今回紹介したランチェスター戦略をベースに、トップ企業と呼ばれる企業は成長してきました

多くの企業が実績を残している戦略なので、ぜひあなたの仕事にも活用してみてください。

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