経営者に友達いない…そういったイメージがあるようです。経営者はときとして孤独ですし、とりまきがいるように見えて孤高の存在でもあるようです。
確かに、経営者は人を近づけない雰囲気を感じさせます。それは経営者として馴れ合いの関係を作りたくないから、自らそうしているのか…。
様々な視点から経営者に友達いない状況を考えてみたいと思います。友達がいない経営者はそれが経営に与える影響があるのでしょうか。
友達というのはどういった存在なのか
たとえば幼なじみは間違いなく友達と言えるでしょう。勝手知ったる仲ですから、敵ではありません。
もちろん幼なじみでなくても、友達はいます。普通の人でしたら友達について改めて考えたことはないでしょう。
経営者も同じだと思います。会社の経営を離れたら昔からの友達はたくさんいると思います。
しかし、経営者になってから友達ができるのかというと、そういったイメージがわかない人のほうが多いと思います。
好かれるから友達になる
友達というのはいつのまにか親しくなっている印象を受けます。そこに打算的な考えはなく、私利私欲とは無縁な世界での友達関係ということになります。
友達となるには好かれなくてはいけません。好かれるということは人間的な魅力があるということですね。
できる経営者というのは魅力がいっぱいのはずだけど…
経営者に必要なのは資質と能力であるのは間違いありません。そこに人間的な魅力がないと人はついてこないでしょう。
しかし、人間的な魅力のある経営者に友達が少ないといわれるのはどうしてでしょうか。ここが大きな問題とも言えるのですが、経営者には昔ながらの友達はいても、経営者になってから無理に友達を作らなくてもいいと考えている人が多いのも間違いないでしょう。
欲しいのは友達よりも有能な部下と考えているのかもしれません。
経営者はときとして孤独であり孤高の存在を求めているのかも
経営者はときとして非情にならなくてはいけない場面もあります。リストラなどがそうですし、早期退職勧告というのも気の進まないものでしょう。
それでもしなくてはいけないときは、非情に徹して行わなければならないのです。それは後にも先にも経営者が最優先しなくてはいけないのが会社の存続だからです。
会社は継続していかなければいけないというのが根底にあるのです。
経営者は孤独なのか
経営者は自ら孤独を選んでいるのかもしれません。馴れ合いになるとそこに余計な感情が芽生えてくることもあります。
ときとして冷淡とも言える決断をしなくてはいけない経営者にとって馴れ合いの関係は邪魔でしかないということですね。そういったことを考えると経営者が孤独を好むというのもわかる気がします。
経営者が気をつけなくてはいけないこと
経営者は友達が少なくても、極端に言えば友達がいなくてもかまいません。ある意味孤高の存在であることは経営者に求められていることかもしれない資質とでも言えるからです。
ただし、気をつけなくてはいけないのは、会社の中で孤立してはいけないということです。孤高の存在と孤立というのは似ているようでまったく意味が違います。
孤立となってしまうと、そこには情報がまったく入ってこないといった疎外感となってしまうので、それは経営者としてはもっとも避けなくてはいけないものなのです。
友達いないことはメリットとなることも
経営者にとって友達がいないことはデメリットではありません。友達がいないと必要な情報が入ってこないのでは…というデメリットを口にする人がいます。
友達がいなくてもいくらでも情報が入ってくるのでそれはデメリットにはならないのです。情報が欲しいのなら新聞や経済誌がありますし、業界の会合に顔を出すのもいいでしょう。
本当に必要な情報はもたらされるものではなく自分で取りにいかなくてはいけません。
一人でやりとげてしまう
経営者はすべて一人でやりとげてしまうことが多いです。細々したことは部下に任せたらいいのですが、経営者の仕事は決断ですから、言うなれば正しい決断をしておけばあとは、社員がすべてやってくれます。
中小企業では経営者は一兵卒として働かなくてはいけないところもあるのでしょう。それはそれでいいのですが、大きく飛躍することはできません。
経営者の仕事は少ないほど会社は安定している
経営者が先頭を切って働いている会社は創業時ならいざしらず、ずっとそうでは会社の伸びしろも見えてしまっています。
経営者は仕事をしていないほうが経営は安定しているのは間違いありません。そして決断をすることが仕事ですから、友達がいないほうが雑念もなく自分の思うように決断ができるのです。
まとめ
経営者は総じて友達が少ないようです。もちろんそれは、経営者になってから友達を作らないということで、それまでの友達を否定するものではありません。
しかし、経営者になる資質のある人は、プライベートでも友達を作らないあるいは遠ざけている節もあります。それは経営者を目指しているから、友達を遠ざけたという面もあるでしょう。
経営者がまとっている雰囲気が友達を遠ざけているという面もあるかもしれません。