本書は、こんな人におすすめです!
アメリカの実業家アンドリュー・カーネギーは、次の言葉をのこしています。
『チャンスに出会わない人間は1人もいない。それをチャンスにできなかっただけである』
では、どうしたらチャンスに変えることができるのでしょうか。
それは、“すぐに行動に移せるかどうか”です。
本書は、あなたの行動力を飛躍的に向上させてくれます。
人間がそもそももっている怠け癖を、チャンスに出会って10秒で行動に踏み出せるようになるのです。
何を隠そう私自身、すぐに行動できない人間です。笑
「これ面白そうだな」と感じたとしても、お金がない、時間がない、リスクが高い等々…これらを行動に移せる人が、チャンスを掴んでいくのだなと感じましたし、本書で活かせる点は多いと感じました。
1. すぐに行動できない人ってどんな人??
すぐに行動できない人には、2つの特徴があります。
思考をフリーズさせてしまう人は、過去・現在・未来いずれかに対する不安に襲われてしまうのです。
例えば過去にとらわれて陥る不安とは、昔の失敗談を引きずってしまうことです。
「やってみたけれど、だめだった」「得意先からこっぴどく叱られた」
こういった過去の経験によって、現在のあなたの行動に対してブレーキをかけ、それどころか思考することさえフリーズさせてしまっているのです。
現在・未来にとらわれて陥る不安についても同様で、
「現状あまり好ましくないから」「今は忙しいから」といった現在の不安。
「クレームが来たらどうしよう」「納期に遅れたらどうしよう」といった未来の不安。
これらがあなたの行動に待ったをかけているのです。
次に、何でも自分のちからでやろうと考えることも、すぐに行動できない人の特徴です。
新しいことに挑戦する時にはたいていどう始めたらいいかわからないことがほとんどですから、それを自分だけでやろうとすると後回しにしてしまうことは必然ですよね。
大切なのは、“自分以外の力”をつかうことです。他力本願でいいのです。
本書で挙げられている例を紹介します。
英語必要になった時、もしあなたが英語が苦手ならば英語のできる人を頼ればいいのです。
もしあなたが地図を読むことが苦手なら、地図アプリにナビゲーションしてもらえばいいのです。
何も恥じることはありませんよね。大切なのは、行動に移すことなのですから。
2. チャンスに出会って10秒で行動するためには??
行動力のある人は、最終的なゴールまでの見取り図を描きながら、小さな一歩からスタートさせます。
行動力というのは、雪だるまづくりに似ています。
雪だるまをつくるとき、はじめは小さなおにぎりくらいの大きさからつくり、そこから大きな雪の塊にしていきますよね?
チャンスに出会ったときも、はじめは小さな行動でいいのです。
階段を上るとき、いきなり最上段にはたどりつけません。1段とばし、2段とばしをすることも、リスクが大きいためおすすめできません。
大切なのは、まず1段目に素早く足を運ぶことなのです。
一方で、初めに見取り図を描いておくことも重要です。
ゴールまでの道筋を具体的にイメージすることでモチベーションがあがり、確実に、素早く、目的地にたどり着くことが出来るのです。
しかし、考えることをせず、悩むことばかりしてしまうのはNGです。
「考える」と「悩む」は、似たような言葉ですが、意味は全く違います。
「考える」はなんらかの解決を図るために頭を使うことですが、「悩む」とは行動に結びつかないように考えることなのです。
あなたのまわりにも、解決を図ろうとは考えているものの、結論も出さず先延ばしにし、一切行動にうつさない人がいないですか?
こういう人はまさしく「悩んで」いるのです。
3. 行動する人になるために必要な思考法とは??
行動するためのポイントは、“気分をコントロールすること”“視座を変えてみること”の2つです。
こんだけもったいぶって、結局気分かよ!って私は本書を読んでいて少し思いましたが。笑
気分はコントロールできる。という気づきはとても大切なポイントです。
実際行動にうつすことを判断する時に、気分の影響って絶対的に大きいですよね?
気分がノッていなかったらなにもやる気が起きないし…。
気分を変えるための方法は、「表情・動作・言葉」の3つがあります。
例えあなたがそんな気分になっていなかったとしても、これらを意図的にいい方向に作り出すことで、気分もノッてくるのです。
シンクロナイズドスイミングを見たことがありますか?
彼女たちは登場の時、すごい胸をはって、笑顔で登場してきますよね?
あれは、何も楽しくてやってることではないのです。
ああでもしないと、プレッシャーに押しつぶされてしまうそうなのです。
意図的に表情・動作・言葉をつくることで、自らの気分をコントロールできるのです!
次に、視座を変えてみることも重要です。
視座を変えるとはすなわち、ものごとを見る角度、視点を変えることです。
視座を変えることによって、一見自分にとって“邪魔な”仕事であるように感じたとしても、実は重要な仕事であるということに気付くのです。
行動して結果を出す人は、自分の行動だけを仕事だと捉えることはしません。必ず、関係者全体を俯瞰して、社会的な影響関係の中で、どのように作用するのかを考えて行動します。―P116, L1
例えば、仕事で上司から報告書の提出を求められたとしましょう。
これをあなたの視点で見ると、「自分の仕事」に集中したいのに、それを「妨げる仕事」を押し付けられていると感じてしまいます。
例えばこんな感じに。「こんな書類、なんで出さなきゃなんないんだよ。自分の仕事が遅れる一方だ」
ここで「全体を俯瞰して」みるとするとどうでしょう。
上司の視点からしたら、現場を知るあなたの報告は今後の進むべき方針を決めるための情報収集ですよね。
そしてあなたの報告は、会社の方針を決定しうるのです。
そうして考えると、あなたが提出すべき報告書にもモチベーションが湧いてきますよね!
やる気を出すのは自分次第なのです。上司から雑用を頼まれたとか、そういうことが理由でやる気がなくなるのではないのです。
あなたの“視座”によって、いくらでもやる気をコントロールできます。
4. 自分が行動できるようになったら、周りを巻き込もう!
行動して結果を出す人は、自分だけでなく、周りをどんどん動かして結果を出していきます。
自分一人でできる成果には限界があります。仲間や部下、上司、パートナーにいっしょに行動してもらうことで、文字通り人一倍以上の結果を出すことができるのです。
さて、その方法とは、“相手をコントロールするのではなく、相手の行動力を高める”ことです
つまり相手の行動へのモチベーションを高めることが大切ですが、人のモチベーションは、3つに分類できると言われます。噛み砕いて列挙すると、以下になります。
あなたはまず、行動に巻き込みたい相手がどの欲求を持っているのかを見極める必要があります。
そしてそれを特定したら、その欲求を尊重し、満たしてあげるのです。
相手の自発的なコミットメントを引き出すことで、相手は巻き込まれたという状態になります。
5. 行動力を変えて人生を変える!
行動力が身に付いても、人生のゴールに近づかなければ意味はありませんよね?
最後に、身に付けた行動力と、人生のゴールを結びつける必要があります。
そのために重要なことは、2つあります。
ゴールまでの道筋を見取り図として考えておくことの重要性はお話ししました。
しかし、あなたが人生のゴールにたどり着いたとしても、あなたの人生は続きます。
人生を変えられるほどの行動をする人は、ゴールのその先の先まで考えているのです。
行動に無駄なことなど1つもないと考えることも重要です。
アップルの創始者として有名なスティーブジョブズは、大学を中退したときにカリグラフィー(文字を美しく見せる技法)に魅せられ、一生懸命に学んだと言います。
これは、ジョブズにとって無駄な学習だったのでしょうか?
ジョブズはこのカリグラフィーの技術を、Macの多彩なフォントに活かすことで、見事にライバルWindowsに差をつけることができたのです。
ジョブズは“Stay foolish”という言葉をのこしています。
無駄を恐れるよりも、無駄なんてないのだと開き直り、バカになってどんな体験も活かしてしまいましょう!
6. おわりに
本書、「結局、「すぐやる人」がすべてを手に入れる」は、正しく実践すれば本当に人生を変えられる本です。
チャンスは皆に平等に与えられています。
それを掴み取るために、行動していきましょう!Stay foolish