原人の起源はヨーロッパ?アジア?と色々とりざたされていますが、アフリカ起源説がゆうりょくのようです。
まあ起源のもんだいは学者の先生がたにおまかせするとして、ここでは「人類誕生のなぞ」についてお話したいと思います。
進化論はまちがい?
人類はどこでうまれ、どういう過程を経て現代のホモ・サピエンスといわれる種族になったんでしょう。もちろんダーウィンの進化論は学術的にみとめられている説です。
しかし最近それはまちがっていると唱える説がでてきました。またそのなかには「古代宇宙飛行士説」のように大胆なものもでてきました。
ダーウィンの進化論とは
まず進化論とはどんな説なのかを知らないと、異説との比較ができないのでサラッとおさらいしてみます。
ダーウィンは「種の起原」という著書で進化論を発表しました。当時はまだ「そもそも生物は神様が作られたもの」というキリスト教的(日本の神話もおなじ)な常識がいっぱん的でした。
それを根底からくつがえしたのが進化論です。その発想のきっかけは、ダーウィンが絶海の孤島ガラパゴス諸島にたち寄ったときです。
そこには、この島だけに住む、この島独自のめずらしい動物たちがいたのです。もし神様が生物をつくったのなら、どうしてこの島だけに住む動物をつくったのか?
その疑問から、ここだけ、ここの環境にあうように、独自に進化したのではないか?という着想をもったのです。
それから色々の動・植物をけんきゅうし、その時代の自然環境や天敵(その種を死にいたしめるような生物)から身をまもり生き残った種、
突然変異でさらに強い種がうまれるなどして自然淘汰されいまの種を形成するように進化したのではないかと。
人類の祖先はサル?
古代の地層から発見された化石の研究により、サルやチンパンジーと人間がわかれたのは、600万年くらい前。
チンパンジーの進化の過程で、より優秀な(サル族にとっては優秀ではないかも)種が、または突然変異により人間に近い種がうまれたといわれています。
450年前になると二本の足で立って歩く「猿人」がとうじょうします。北京原人やジャワ原人などの知性をもつ「原人」は150〜160万年前。
20〜30万年前になるとさらに現在の人間に近い「旧人(ネアンデルタール人)」がでてきます。
現在の人類の原型といわれる「新人(ホモ・サピエンス・クロマニョン人)」は約3万年前にあらわれます。このように進化してきたと「進化論」では考えられています。
疑問が→あらたな説に
しかし、じつは原人から旧人までの間、約120万年のあいだの骨の化石が見つかってないのです。ミッシング・リンクとよばれる空白の期間です。
さらに原人から旧人に進化したとするならば、脳の発達のスピード(進化の早さ)があまりにも急激すぎて不自然というギモンです。
また、旧人(ネアンデルタール人)の化石をしらべた結果、現代の人間とはちがう点が多すぎるので直接の祖先ではない。
旧人と新人(直接の祖先とされるクロマニョン人)はべつの種、進化のさんぶつではないという説がでてきました。
それに付随して人類はサルが進化したのではなく、ヒトははじめからヒト、サルはサル、まったくちがう種族だとする説。
進化の過程で、環境にてきした優秀な種だけが淘汰されて生きのこっていくとするなら、サルやチンパンジーがヒトと同時に現存しているのはなぜなの?
人類誕生のナゾにせまる大胆な仮説
ダーウィンの進化論にとってかわる勢いでさわがれている仮説に「古代宇宙飛行士説」があります。
これは古代の地球に他の天体からやってきた知的生命(宇宙人)が、人類の誕生になんらかのかたちで関与しているとする説です。
宇宙人説をとなえる根拠
この説がでてきた背景や根拠にはいくつかの要因があります。そのひとつが進化の矛盾(むじゅん)です。
地球上の生物は何千万年〜何億年という気が遠くなるような長い年月をかけて進化してきたのに比べ、人類の進化は数百万年とあまりにも不自然に早いということ。
突然変異がくりかえされたとしても、知能がこれほど急激に発達することはありえない。それには人為的になんらかの操作がされなければ説明がつかない、
古代にその人為的操作をした「なにか(宇宙人)」がなければ、矛盾が解けないというのが要因のひとつです。
その他の要因
ほかの生物にくらべ、人間のからだは外敵や自然環境にたいして、どうしてこんなに無防備でひ弱なのでしょう?
寒さや、太陽の紫外線から身をまもる体毛はほとんどありません。せいぜい頭にあるくらいで、あとはチョボチョボです。衣服をきなければ身をまもれません。
腰痛や成人病などのまんせい的な病気はほかの動物にはありません。またヒトはすぐカゼをひいたり、いろいろの病気にかかります。どうしてこんなに弱いのでしょうか?
進化論の考え方からすれば、すぐれた強いものに進化して行くはずなのに、まるでぎゃくではありませんか。
これには進化の過程で、とてつもなく大きな要因がなければ説明できない。・・・と考えるひとたちが解決の糸口として飛びついたのが「古代宇宙飛行士説」です。
宇宙人の証拠
古代遺跡の壁画や出土品にに、その時代ではかんがえられない空をとぶ機械や、うちゅうせん(UFO)のようなものが描かれている絵がたくさん見つかっている。
これは原住民ではない、高度な科学力(知性)をもった地上のものではない生命、つまり古代の地球に宇宙人が飛来していた証拠ではないか、というのです。
また、こんなことも言われています。キリスト教の旧約聖書に書かれていることですが、天地創造=すべてのものを天にいる神がつくられた、
神がつくったアダムとイヴがエデンの園をおいだされ、その子孫が人間となった。このエデンの園とか全能の神とかが意味するものは一体なんなのでしょう。
日本の神話
古代の日本にも同じような話があります。日本最古の歴史をしるした「古事記」や「日本書紀」に書かれている話に、
天のたかい所にある高天原(たかまがはら)に神々が生まれたとき、まだ地上の大地はできあがっていませんでした。
高天原で生まれたイザナギ(男神)とイザナミ(女神)が神の命により地上におりて、国を生みました。またその二神のあいだに生まれた子が人間の祖先だというのです。
この神話とキリスト教の伝説はあまりにも似てるとおもいませんか。
神がすべてを作ったというところ、天(宇宙)にあるエデンの園と高天原、「アダムとイヴ」と「イザナギとイザナミ」その子孫が人類。
キリスト教では「禁断の木の実をたべた」とオブラートにつつんだ表現をしていますが、日本神話ではもっとエロティックにモロに表現しています。
イザナミは「私のからだは1ヶ所だけ足りず穴があります」、イザナギは「私のからだは1ヶ所だけあまって飛びだしています」
それでは、柱を左右はんたいから回って顔をあわせ、あまっているものを足りないものに入れて結ばれたと。・・・これは余談でした。
神話や宗教伝説を仮説で解釈してみる
かりに、これらの話にでてくる「神」が「宇宙人」だったらどうなるでしょう。
神がそらからまい降りてくるのは納得がいきますよね。天にある「エデンの園やタカマガハラ」は宇宙人の住むところ=地球外の惑星または宇宙船。
全能の神とは、とびぬけた技術(科学)や知能をもった地球外生命。
人類の祖先「アダムとイヴ」や「イザナギとイザナミ」をつくったのが神なら、人類を誕生させたのは宇宙人ということになりませんか?
またそのすぐれたテクノロジー・遺伝子やクローン技術で人類をつくったという説もあります。
まとめ
ダーウィンは「進化論は完全ではありません。進化論にいちばん当てはまらないのが人間である」といっています。
彼自身も人類誕生のナゾについては答えが出せなかったんです。それを補うように「古代宇宙人説」などがあります。有力な仮説だとはおもいますが、完全ではありません。
時空間移動ができるようになった未来の地球人が、タイムトラベルをして古代にもどり、人類の祖先をつくったというSFのような説もあります。
人類誕生のナゾは、可能性をひめた永遠のテーマなのかもしれません。