浪費癖のある経営者よりも成功するように思われますが、実際のところはどうなのでしょうか。
実績が上がれば大盤振る舞い、下がれば倹約といったように、使うときは使って締めるときは締めるというのがわかりやすいのですが、経営者には経営方針として一貫性が求められるのもまた事実なのです。
経営者はケチがいいのか悪いのか探ってみました。
ケチは経営に向いてる性格なの?
とことんケチな性格と、普段は倹約でここぞというときは使う性格、とことん使う性格…といったように大雑把にわけてしまうとこのような3通りの性格に分かれそうです。
もっとも中庸な性格も含めると4通りになりますが、中庸はいかにも特徴ないのでここでは扱いません。
この中で経営に向いてる性格というのはどれになるでしょうか。
ケチ一辺倒ではやっぱりダメ
ケチといわれるのは経営者としては褒め言葉…といわれたときもあります。
しかし、とことんケチでお金を使わない経営というのは設備投資もしない、給料も上げない、貯まるのは内部留保だけ…こういった経営者がもしいるとしたら、それは経営者としては失格と言えるかもしれません。
まず、経営者は臨機応変に時流を見ながら、経営判断をしなくてはいけないのです。ですから普通に考えても使うべき時は使うというのが経営者としては正解ですね。
ケチなだけではダメな理由
これは単純明快で、お金を使わないと会社の業容が大きくならないからです。設備投資然り人件費然りです。
設備投資は業績を上げるためには欠かせないものです。ここをなおざりにしている経営者はダメでしょう。
業績が上がらないから設備投資できない…というのは守りに入っている証拠です。恐らくお金が入っても「もう少し待とう…」という気持ちばかりでいつまで経ってもお金を使わないのです。
コストカッターは経営に向いてる性格?
経費削減は経営者にとって至上命題です。経営者はコストカッターであれ、という言葉もあるくらいです。
しかし、コストカットが人件費に向けられたらどうでしょうか。「社員の給料をカットしよう」「ボーナスはナシ!」「実績の上がらない社員は解雇しよう」こういった経営者は社員から総スカンをくらうことでしょう。
しかし、会社の業績が落ち込んでいたら倒産するよりはましですから社員も甘んじて受けると思います。しかし、そういった場合もまずは経営者の責任として身を削ってから人件費の削減を行うべきでしょう。
経営者はその施策について順番を間違えてはいけないのです。
タイミングや順番が大切
経費削減は経営者にとって必要な施策ですが、タイミングや順番を間違ってはいけません。特に人件費に手を付ける場合はまずは自分の身を削るのが先にこなくてはいけません。
給料などはとくにそうでしょう。ボーナスは会社の業績によって決まるものだから出せない…というのでいまどきなかなか通用しません。
社員は意外と簡単に退職する
忘れてはいけないのは、社員の意識が変わってきていることです。意外と言ってはいけませんが、社員は簡単に転職します、というよりも気軽に退職するといったほうがいいでしょう。
人件費を削るとなおさらです。社員は会社の宝ですから、人件費に手を付けるときは、一層の覚悟が必要となります。
経営者に向いてる性格は?
ぶれない経営者が是とされてきました。しかし、現在は先行きの見えないことが多すぎる時代です。
そのときそのときの状況に応じて適切な判断ができ、大胆な行動ができる経営者が望まれていると言えます。
ケチに徹して冒険をしない経営者、守りに徹する経営者も堅実でいいかもしれませんが、それでは会社が伸びず、反対に縮小していってしまうでしょう。
当然ですが、給料も上がらず、社員からは「ケチ社長」と言われることになります。ケチ社長も褒め言葉の時代があったのですが、今の時代は流行らなくなっているようです。
時代を読み取る力のある経営者が必要とされる
当然ですが、時代を読み取る経営者についていけば間違いないでしょう。判断を間違えることがないからです。
使うときにどんと経営資源を投入できる経営手腕はドラマチックであり、将来に希望が持てる施策をどんどん打ち出せる経営者です。
締めるところは締めながら行けるときはガンガン行くというのが硬軟織り交ぜて良い経営者ということになるのでしょう。
浪費ばかりの経営者は要注意
なんでもかんでも大盤振る舞い…という経営者は波に乗ればすごいのですが、調子の悪いときにはそれが欠点となります。お金を投入するとなんとかなると考えている経営者は、施策を間違えると途端にじり貧になってしまうのです。
まとめ
こうしてみてみると、ここぞというときに一気に経営資源を投入する決断力のある経営者が望まれます。考えてみれば当然なのですが、経営者が先頭を切ってコストカッターになってはいけません。
そういったことは社員の側から出てきて、それについてお金を出す側である経営者が是か非か判断すればいいのです。ときにはケチっぷりを発揮し、行けると思ったときには大盤振る舞い…経営者はこれでいいと思います。